「体と心はつながっている」と言いますが、身をもって経験したことがあります。
私が突発性難聴になったわけ
もうずいぶん前のことですが、私は仕事が大好きで、どんどん自分の意見を言って仕事の枠をがんがん広げて行っていました。
そのような中で、あるとき突発性難聴になったのです。
お医者さんは、この病気はストレスが主な原因でこれといった治療法はなく、のんびり過ごすようにということと、血流をよくするビタミン剤を処方してくれました。
「ストレス」
仕事は大好きだったのでそれ自体はストレスではなく、思い当たるのはある人間関係でした。
私が仕事の幅を広げていっていることをこころよく思っていなかったのか、ある出来事をきっかけに先輩社員がまったく口を聞いてくれなくなったのです。
私の陰口も聞こえてきました。それまでは毎日のようにランチも行っていたのに。
表面では平静を保っていましたし、心の中でも、相手にしないぞと抑えていました。
私が抑えていたもの
「怒り」
それがストレスでした。
きちんと怒りを吐き出していれば突発性難聴にはならなかったかもしれません。
怒りを吐き出すというのは何も相手にぶちぎれろ、攻撃しろ、ということではなく、腹が立つという気持ちを感じきるということ。
「怒り」「怖れ」「悲しみ」
これらの感情は必要があって起こります。
そして、それらは感じることによって消化されていきます。
当時の私はそれを知らずに、我慢して気持ちを押さえつけていたので体の不調につながったのだと思います。
いつ治るんだろう、果たして本当に元どおりになるのだろうか、不安な日を過ごしましたが、いつの間にか以前のように聞こえるようになっていました。
嬉しい、楽しいといった感情も、腹が立つ、怖い、悲しい、寂しいといった感情も、なくなることはありません。それは必要だから。
でも、ぎゅっと握っていた握りこぶしをそっと開くように、その感情を受け入れ認めることで手放すことができます。
私は突発性難聴になったことで、身体は心を正直に表すことを実感しました。
身体の不調は心からのメッセージ。スルーせずに受け取るようになりました。
何を伝えてくれているのかな?そして、なるべく無理をせず、我慢しない道を探すようになりました。
突発性難聴がすべて怒りが原因とはかぎりません。あくまでも私の体験です。
具合が悪いときはまずはお医者様にご相談ください。