■ 人にどう思われるかが気になる
■ いい人だと思われたい
■ わがままを言えない
■ 人に頼れない、手伝って欲しいと言えない
■ 断れない、ノーと言えない
これらに当てはまる方は、自分の行動や考えの基準が自分自身ではなく他人になっています。
他人への配慮や心配りは大切なことですが、過度な気遣いが心の負担になっていませんか。
いい人であろうとして気を使いすぎてお疲れではありませんか。
相手に気を使いすぎるということは、自分の気持ちを我慢して、相手の気持ちを優先しているということです。
自分の気持ちを優先することは、わがまま、自分勝手と思われるかもしれませんが、そうではありません。
自分の気持ちを大切にして自分の感情を表現できるようになると、かえって人とのかかわりがうまくいくようになります。
子どもであってはいけない
人が意識的や無意識で「これが正しい」「こうあるべき」と信じている自分ルールや思い込みがあります。
人からどう思われるかが気になって自分の本心を出せない、いい人でいなければいけない、そのことを負担に感じたりうまくいかないと思われる場合は、「子どもであってはいけない」という思い込みから起こっている場合があります。
思い込みは、幼いころの親や周りの大人からの影響も身に着けていきます。
「子どもであってはいけない」という思い込みは、次のような状況で作られることが多いです。
・幼いころ、親から過度な期待をかけられていた
・いい子でいるとほめられた
・お兄ちゃんだから、お姉ちゃんだから我慢しなさいとよく言われた
・親がいつも忙しそうにしているのを見て「甘えてはいけない」と思った
・しつけが厳しく、子どもらしくふるまえなかった
セルフケア
幼いころに身に着けた思い込み、幼いころは必要だったかもしれませんが、大人になった今のあたなにまだ必要なことでしょうか。
必要のなくなった思い込みは手放してもよいのです。あなたは思い込みを手放すことができます。
ただし、長く身にまとってた思い込みをいきなり手放すことは抵抗があるかもしれません。
人は基本的に変化を嫌い、変わらないことを好みます。
そこで、まずは、これまで我慢したり抑えてきていた自分の気持ちや感情に目を向けるところから始めます。
日常の中で
・嫌なことは嫌と感じる
・腹の立つことには怒りを感じる
・嬉しいことがあったら嬉しいと感じる
その出来事のその場でなくてもよいですので、少し時間のあるときに、そのときの状況を思い出して、嫌な気持ち、腹の立つ気持ち、嬉しい気持ちを思い出します。
このときは気持ちにフォーカスし、あれこれ反省や原因探しはしません。
何も足さず、何も引かず、ただそのとき感じた気持ちを思い出します。
感情は必要なので起こるもので、必要なだけ感じると消えていきます。
嫌な気持ちや腹の立つ気持ちのときは、新聞紙を筒状に丸めてクッションなどをバンバンとたたくのも効果があります。これは誰かを攻撃するとかやっつけるということではなく、自分の中の嫌という気持ちを外に出すということです。
自分の感情を感じることができ、表に出せるようになると、他人への接し方や感じ方が変わってきます。
少しずつ、他人優先から自分優先に変えていきます。自分が変わると、周りも変わります。
そして、自分優先でも「いい人」でいることができるようになります。
「いい人」とは誰にとっていい人でしょうか。他の人にとっていい、都合のいい人でしょうか。
他人を基準に考えていても、他人は自分と同じように考えているとは限りません。その人がどう思うかはその人しだいです。
自分でない人に合わせようとしなくてもいいのです。自分にいい人でいましょう。
ところで、「子どもであってはいけない」という思い込みそのものによい悪いはありません。
「いい人」であることが負担やストレスになっていなければ「いい人」でよいと思います。
私もこの思い込みは持っていますが、それがあまり問題だと思っていないので自分なりにいい人です。
過度に「いい人」にこだわり、「いい人」でなければならないとなるとつらいので、「いい人」でもいいし、そうでなくてもいい、と思えると楽ですね。