嫌いな人、苦手な人、イライラする人

周りの人やテレビなどで見る人で、なんとなく嫌い、見ているとイライラする、苦手という人はいませんか?
その人のどこが嫌いでしょうか?どんなところにイライラしますか?

それは、自分の中にある認めたくない自分の一部を映しているのかもしれません。

私たちはいろいろな性格や性質を持っています。それは相反するものもあります。
明るいところもあれば根暗なところもある、素直なところと反抗的なところ、慎重な面と大胆の面、やさしいところと冷たいところ、など。
どれも自分なのですが、どちらかを選択していることが多く、そうでないほうを排除しています。

シャドウと投影

自分の中に存在するけれど、それを認めたくなくて隠していたり抑えていたりする、人には知られたくない部分を「シャドウ(影)」と言います。
誰もが「シャドウ(影)」を持っています。

人は他人の言動や態度の中に自分自身のシャドウを発見すると、その相手のことをうとましく思ったり、イライラしたりします。
自分ではないものとして隠していることなのに、人前で出しているなんて、と許せない気持ちになります。
つまり、自分が嫌っている、イライラする人というのは、自分の隠しているものを持ったある意味自分の鏡のようなものなのです。

そして、自分の中に存在するけど認めたくない部分を他人の中に見出す心の働きを「投影」と呼びます。
自分の一面が他人を鏡として現れてきます。

例えば、人に甘えることを抑えている人が他人を見て「あの人は人に甘えてばかりいる」と腹立たしく思ったり、ほめられたときに本当は自慢したいのにその気持ちを押さえている人が他の人がほめられたときに「あの人は自慢げにしている」と苦々しく思うなどです。

相手を悪者にしてやりこめようとしても、原因は相手ではなく自分の中にありますので、今のことが過ぎても、また相手を代えて現れてきます。

ではどうすれば

ではどうすればよいでしょうか?

まずは、イライラや腹立ちのもとがどのようなことで、それが自分の中に存在することを理解することです。

頭の中で漠然と考えているだけでなく、紙に書いてみるとわかりやすいです。
自分が嫌いな人、イライラする人、そしてその人のどこが嫌いか、どこにイライラするのかを書き出します。
そうすると、自分のシャドウが見えてきます。
まずは気づくこと。

そして、次に、それを排除するのではなくそれも自分の一部だと受け入れてみてください。
これまで自分にはないものとして、フタをしてきたことなので、それを認めるのはすぐには難しいかもしれません。少しずつ折り合いをつけていきませんか。

ポジティブに考えるのも、ネガティブに考えるのも、自分です。
他人に厳しく、自分に甘いのも、自分です。
言葉を選ぶのも、思ったことをずけずけ言うのも、自分です。

自分に厳しい人や自分の中に嫌いなところがある人は、他人と衝突しやすいです。
他人という鏡に自分の嫌なところがたくさん映りますから。

自分のよいところも好きでないところも、全部自分だと受け止めている人は、自分とも調和できますし、他人ともうまくいきやすいです。

嫌いな人や苦手な人、イライラする人、不満が多い人は、自分のシャドウと向き合ってみませんか。
人は変われるのです。

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